ホーム佐賀女子短期大学について学長挨拶学長なんでもノート春のあいさつのような、本の紹介のような、新学期最初のノートです。 今回の今村書店 『存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ 見せかけのファクトを暴く』キャロライン・クリアド=ペレス / 『おとめ六法』上谷さくら・岸本学

学長なんでもノート

春のあいさつのような、本の紹介のような、新学期最初のノートです。 今回の今村書店 『存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ 見せかけのファクトを暴く』キャロライン・クリアド=ペレス / 『おとめ六法』上谷さくら・岸本学

3月は年度末、4月は年度始まりで、卒業式、入学式、開講式など行事が多く慌ただしいです。そのうえ、左手の薬指を骨折してしまって、トホホだし。

3月14日は卒業式。今年はいつもと違う工夫がありました。卒業生の母国の6カ国の旗を会場に掲示したことも、会場で名前を読み上げて全員に卒業証書を手渡ししたことも、保護者席を前に設け、卒業生を近くで見られるようにしたことも、新しい試みでした。そういえば、黒いガウン、角帽姿の卒業生が二十名ほどいたのも初めてのことかもしれません。キャップトス、やっていた。楽しそうだったな〜。

卒業生のみんな、今頃、新しい場所で、がんばってるんだろうな。

4月2日は入学式。最初に、新入生に向けてのお祝いメッセージ動画の上映。朝9時に屋上集合!っていわれたときは何だろうと思いましたが、教職員、学生、市長さん、高校の先生が続々登場…、楽しい。いやほんとによくつくったものです。最後は、本学卒業生のタレント、稲葉ゆう子さんの南京玉すだれ!動画も卒業生の登場も初めてのこと。

最近僕は、「どうせ」から「もっと」へ、という言葉をよく使っています。あきらめから前向きに、もっと考えられないか、もっと何かできないか、という心持ちを大切にしようと。卒業式、入学式には、教職員の「もっと」がありましたね。

4月5日の開講式、4月7日の新入生研修でも、学長としてお話をしました。世界でも最低レベルのジャンダーギャップの国・日本で、女性が生きていくのは容易なことではない。だからこそ、大学時代に、おじさんがやたらいばっている社会でたたかえるための知的「武装」が必要なのだというお話をしました。歴史や宗教や文化によって形成され、変化もしてきた「男らしさ」、「女らしさ」は、現在、違いではなく、明らかな差別として男性優位になっている。だから、女子大で学ぶということは、女性としての生き方を学ぶということなのだと。

その中で紹介した本、2冊。さっそく図書館に置いてもらいます。『存在しない女たち』は世界中から膨大なデーターの収集と分析によって、実はちゃっかり女性を排除した「平均値」や「多数」が「ファクト」としてまかり通っている事態を明らかにしていきます。衝撃の書です。『おとめ六法』は、女性のたたかいの武器になる実践的な法律の本です。

僕も社会的存在である以上、男性としてのジェンダー意識から免れることはできません。だからこそ、こういう本からも学ぶことが必要だと思っています。

ところで、本学は、開学をめざしている4年制大学とともに、短期大学も2025年には男女共学になります。今年の新入生のみなさんには、2024年から地域みらい学科での男子学生の受け入れについて意見を聞かせてほしいとお話ししました。もともと今年の新入生の入学前に決めていたことではないので、どうしてもやるということではないのです。みなさんの意見を大切にして判断したいと考えています。

入学式の頃、満開を迎えていた桜は散り始め、もう若葉が顔をのぞかせています。

来週は、スポーツ大会。昨年以上に賑やかになりそうです。

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