ホーム佐賀女子短期大学について学長挨拶学長なんでもノート創造的絶望ということ。今村書店7冊目『心理的安全性のつくりかた~心理的柔軟性が困難を乗り越えるチームに変える~』(石井遼介)

学長なんでもノート

創造的絶望ということ。今村書店7冊目『心理的安全性のつくりかた~心理的柔軟性が困難を乗り越えるチームに変える~』(石井遼介)

2023年になってから、何度も書いたり、言ったりしていますが、それもそろそろ収めどきかな。

明けまして おめでとうございます。

学生のみなさんはどんな年末年始を過ごしていたのでしょうか。そして、留学生のみなさんは初めての日本のお正月をどんなふうに楽しんだのでしょうか。初詣に行ったりしたのかな。

僕は年末年始、佐賀と家族のいる京都を行ったり来たりしていました。そして僕には、お正月恒例の行事があるのです。それは中学校の同級生たち(50年前の!!)とロックバンドを組んでいて、新年にライブ活動をやっています。16年間も続いています。今年は京都で、1月9日ライブを開催してきました。自分で詩を書いたりメロディーを編み出したり、バンドとしての演奏をアレンジしたり、もう何年もやっていることですが、めっちゃ、楽しい!バンドメンバーが奏でる楽器や発せられる歌声が、反響したり、ずれたり、びっくりするほどピタッと合ったり、なんとなくでしかわからない言葉だけど、よくいう「グルーブ感」に魅了されて、いったい何歳までやるんだ〜?って言い合いながら、なかなか辞められないのです。

音楽は、僕たちにとって、普段身にまとっている重荷やしがらみを脱ぎ捨て、飛び込んで無心に遊べる「命の泉」のようなものかもしれません。

1月11日、佐賀女子短期大学の全教職員のみなさんに少し長いお話をしました。このノートで書いてきたように、私たちは昨年春から「Sajo Future 2030 」というサジョタンの構想をつくっているのですが、ようやく、こうやって進みたいと共有できる意志がまとまりつつあります。今年は、構想を実現させる年になるので、どのような歩みになるのかについてお話をしたのです。その時が来たら学生のみなさんにもお話ししたいと思いますが、サジョタンのカタチが大きく変わるような改革になります。

大きなチャレンジになるわけですから、当然困難を伴います。も〜だめかもしれないという絶体絶命の危機にも見舞われるでしょう。改革は、佐賀の中央大通りのような平坦な道ではないのです。

そこで今回とりあげた『心理的安全性のつくりかた』を紹介しながら、心理的安全性、心理的柔軟性の大切さを強調したのです。心理的安全性の高いチームとはなんでも率直に話し合い、協力し合える組織のことです。でもそれはそんな簡単なことではありません。学生のみなさんが関わるさまざまな集団を考えてみてください。間違っていたら恥ずかしいとか、助けを求められないまま我慢するとか、自分だけ否定的なこと言うと浮くとか、そんな心持ちで発言を控えたり、行動をしなかったりということはありませんか?この本は、とてもわかりやすく、どうやって困難を乗り越えるチームができるのかについて語りかけてくれます。組織から無縁な生き方はなかなかできるものではないので、この本はきっとみなさんの役に立つと思います。

読み返していて、目にとまった言葉がありました。

「創造的絶望」

ん?なんだ、これ。

プライベートであれ、チーム内であれ、生じるイヤな気持ち、ネガティブな思考・感情・感覚・記憶に対して、なんらかの条件や環境の変化があればイヤなものが完全になくなるという幻想を捨て、受け入れ味わうこと。人生には苦痛がつきものだし、大変なことが起きるのがノーマルと考え、前を向くために諦めることを「創造的絶望」というです。

「それでも人生にYES!」と言うことなのです。こういう心理的柔軟性が備わってきたら、困難がやたらと他人の責任を追求したり、組織のせいにしたりせず、ありのままの現実を受け入れ、落ち着いて、対処できるようになるでしょうね。

ところで、自動車教習所は卒業したら、だいたい先生を恩師とは言わないし、同窓会もないですよね。高校や大学とどう違うのだろうと、ふと考えたのです。専門学校のことはよく知らないのだけれど、どうなんだろう。

まあ、とにかく、中学校に行ってなかったら、心理的安全性満点のロックバンドはできなかったんだよね。

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