この原稿を、二〇二二年六月七日の夕方、学長室で書きはじめています。
四月から二ヶ月の間、高校だけではなく、新聞社、テレビ局、企業などさまざまな方にお会いしてきて、自分の中にサジョタンという大学を語るうえで、「軸」のようなものができてきた気がするのです。
ひとつは、女子大ということ。
それは前に「魂を磨き、「武装」せよ」で書いたのですが、日本ではまだまだ大きいジェンダーギャップ(九州はさらに、かもしれないけど)を考えると、男女共学が絶対にいいというわけではなく、女子がいったんは集結して「武装」して社会に出ていくために、女子大という選択はありではないかということです。仮説的ですが。
もうひとつは、韓国やミャンマーやネパールなどたくさんの留学生が身近にいて、どんなコースの学生にも韓国に留学する機会が多いということ。
留学生との交流はもっと活発にしたいと思いますが、留学経験は学ぶことと共に、生きていくうえでの自信をもたらす、精神の「筋トレ」をやってきたみたいになるんです。
そして最後は、短大であるということ。
四年制に比べて半分の大学生活、まさにだから短期大学なんですが、これは本来四年いくべき大学を二年に圧縮したということではないと思うのです。みなさんは高校で進路を決めるというときに、進学か、就職か、進学の場合は四年制か、短大か、専門学校かと、選択を問われてきたわけです。
ここで一番大事なことは、その選択は人生で一回だけではないということなんです。短大の場合、その選択はすぐ二年後にやってくるのです。二年間の学び、資格取得はハードだけれど、そのとき確実に選択肢は、就職、進学だけではなく、もっと豊富になっているはずなんです。サジョタンだと韓国への道もありますしね。だから、短大進学という積極的進路という考え方もありではないかということを高校ではお話をするようにしているのです。
今日の午後、学長室にお客さんが来ました。二回目のノート「自分自身のドローンを飛ばそう」で取りあげた卒業生で今は事務局のスタッフ、その彼女の大学時代の同級生を連れて来てくれました。今日は、二人の卒業生でしたが、他にもう一人いて、ウチのスタッフと合わせて四人。大学ではそりゃーもう、古い言葉では「かしましい」、つまり相当にぎやかだったようで、前々学長の南里先生の学長室にもしょっちゅう押しかけてワイワイ言ってたようです。そんな彼女たちを事務局のだれが言ったか、名付けて「四天王」。
「四天王」といえば何を思い浮かべますか?ペ・ヨンジュン、チャン・ドンゴン、イ・ビョンホン、ウオンビンの「韓流四天王」かな?もう時代が違いますか?今でもネットでは「新韓流四天王」はだれ?みたいな記事を見ることがあります。
まあもともと「四天王」というのは仏教の世界で、東西南北を守る四人の守護神のことなんです。悪い意味は全然ないのです。かっこいいですね。サジョタンの守護神ですよ。これが「四人組」なら意味はまったく違って来ますが、気になる人はググってみてください。
というわけで、「四天王」のうちの三人を学長室に迎えたわけですが、現在主婦、モモさん(仮名)は五歳を先頭に三人の子どもさん、現在育休中の保育士ミサさん(仮名)は一人の子どもさんを伴って、部屋の中は、僕を入れて八名になりました。
今日は、そんななか、三児の母、モモさんのトークが炸裂していました。
そのほんの一部をお伝えします。
「学長ノートって読まれてるの?もっとね〜、オシとか、オシわかる?手偏でこんなこんな書いて、推しね。学長ナニ推し?」
「ええ!?あいみょん、う〜〜ん、そんなんじゃなくてね〜、例えばB T Sとかキンプリとかさ〜」
「それで学長ブログに、あなたの推しはなんですかって、僕の推しはなになにですって書いて、学長室の扉や廊下に貼っておくの。そしたらみ〜〜んな興味もって読んでくれるよ」
「そうだ!学長じゃなくて、ジーシーにしよう!がくちょうだからG C。学生はなんでも縮めるのよ。G Cにしよ、G Cに」
「Tik Tokはやらないの?インスタとかさ〜。そこでこんなにいい大学ですって、G Cがいえばいいんだよ〜」
・・・・・たたみかけるような迫力とスピード、さすが「四天王」様は健在です。参りました。
でも、なんだか正しいことを言われている気がしました。
口数のかなり多い守護神ではありましたが、訪問してくれてありがとうございました。
素敵な卒業生に会えて、いい気分です。佐賀女子短大、アリです。
というわけで、「四天王」にリスペクトして今日の数字はみんな漢字です。