
2025年11月5日(水)は本学客員教授の武田信子先生が来学し、対面による授業が行われました。
授業では、日本の親は、子どもを良く育てるのは親の責任だと思って一生懸命に子どもたちを育てていますが、良かれと思ってするその方法が間違っていることがしばしばあるという話がありました。また、日本で起きている家庭教育をめぐる勘違いについて知ったり、これから大人になる学生自身のあり方について考える内容の講義とグループワークがありました。
さらに、日本では、親ばかりでなく、教師も塾教師も習い事の先生もスポーツのコーチも、大人たちの多くが子どもたちを比較評価し、強制的にやらせてよりよい成績を取らせようとします。そうすると、本来発見の連続で楽しいはずの学びが辛いものになり、不登校、ひきこもり、自殺、うつ病、複雑性トラウマなど、子どもたちにさまざまな問題が起き始めるという講義がありました。授業の中では、このような状況の原因について考えるグループワークも行われました。
11月19日(水)はオンラインによる授業があり、対面授業を振り返り、育児マルトリートメントや社会的マルトリートメントについて学びました。

武田 信子 客員教授のプロフィール
臨床心理士。一般社団法人ジェイス代表理事。東京学芸大学研究員。臨床心理学、教師教育学を専門とし、長年、子どもの養育環境の改善に取り組む。東京大学大学院教育学研究科満期退学。トロント大学、アムステルダム自由大学大学院で客員教授、東京大学等で非常勤講師を歴任。著書に『やりすぎ教育 商品化する子どもたち』(ポプラ新書)、『社会で子どもを育てる』(平凡社新書)、編著に『教育相談』(学文社)、共編著に『子ども家庭福祉の世界』(有斐閣アルマ)、『教員のためのリフレクション・ワークブック』(学文社)、監訳に『ダイレクトソーシャルワーク・ハンドブック』(明石書店)などがある。 心理、教育、保育や子育て支援、ソーシャルワークやコミュニティワーク、人権や遊びなどを専門とする。





