佐賀という場所と 佐女短の先生たちの温かさから生まれた、 保育を探究することを楽しむ力
田中 綾子さん
現こども未来学科
2001年度卒業
「佐賀女子短期大学付属ふたばこども園」勤務
主幹保育教諭

佐賀と佐女短に魅力を感じて、埼玉から佐賀へ
私が佐女短を選んだのは、5歳上のいとこのお姉さんが佐女短に通い保育士になっていて、学生生活も就職してからも、とてもいきいきと楽しそうにしていたからなんです。よく佐女短の話を聞いていて、魅力的な大学だと感じていました。
実は高校生まで埼玉に住んでいたのですが、両親の実家のある佐賀に度々訪れるうち、この土地の穏やかな雰囲気も好きになって、「佐賀で学んで暮らしたい」という想いが強くなり、受験を決意しました。

子ども教育の知的好奇心をくすぐるカリキュラム
現在の佐女短では小学校教諭と幼稚園教諭と保育士の3つの免許がひとつのコースで取得できるのですが、私がいた頃は小学校教諭と幼稚園教諭の免許を取得できるコースと、保育士の免許を取得できるコースで分かれていて、私は前者のコースに入っていました。
1年生のときから子どもに関する実習がとても多く、先生たちも個性豊かな方ばかりで、一つひとつの専門分野で子どものことを深堀りしていく過程がおもしろく、いつも「興味深いな」「楽しいな」と思いながら実習を受けてましたね。体で表現することが大切な実習もあり、当時そういったことが苦手だった私は「今の自分から成長しなきゃ」と日々取り組んでいました。

すぐに相談に行ける距離の近さが支えに
小学校の実習と幼稚園の実習、2箇所へ行ったのですが、実際に体験してみると私の中では幼稚園の実習のほうが心に強く残っていて、幼稚園教諭の道を選ぶことを決めました。
卒業してすぐに現在のこの「ふたばこども園」に就職したのですが、ここは佐賀女子短期大学付属ということもあって、佐女短との距離がとても近く、卒業後も困ったことやわからないことがあると、すぐに大学の先生のもとへ相談に行ったりしていましたね。当時は本当に心強かったです。今でも私が在学していた頃の先生が在籍されていて、たまに会いにいくこともあります。
子どもの成長を目の前で実感できる幸せ
就職したときはまだここが幼稚園で、私は幼稚園教諭の免許を持っているのでよかったのですが、こども園になることが決まり、働く合間を縫って独学で保育士の資格を取得しました。とても大変でしたが、佐女短で学んだ頃を思い出して頑張れました。
現在は0・1・2歳の全体を受け持つ主幹保育教諭として働きながら、まだ入園されていない保護者の方をサポートする子育て支援サロンを担当しています。今の仕事での一番のやりがいは、子どもの成長に寄り添えることです。生まれて半年の子どもがつかまり立ちしたり、歩いたり、朝登園の母子分離で泣いていた子どもが「先生!」と笑顔で近寄ってきてくれるようになるのをそばで見守れて、その喜びを保護者の方と分かち合えるのは、とても幸せな時間です。
0歳から一人ひとりに合った乳児保育をめざして
0・1・2歳の子どもに携わるようになって、これまで以上に乳児保育を学びたいという意欲が増しています。最近では保護者支援という声も上がっていますが、私自身子育てをして初めて保護者の立場になって、保護者の方のいろんな葛藤がわかるようになり、それに寄り添えるような保育士になれたらなと思っています。0歳からの教育分野も発達してきているので、保護者の方や乳児一人ひとりに合った保育をめざして頑張っていきたいです。
佐女短では、疑問に思ったことやわからないところを先生たちにすぐに聞ける環境にありました。だからこそ、今も楽しく探究しながら仕事ができるんだと思います。佐女短での2年間が、今の私の基本です。
