学長なんでもノート

ミンガラーパで行こう!

先週の金曜日、5月6日のことです。

ミャンマーの学生たちが、我らの大学に到着しました。本来は去年の4月に入学するはずだったので、1年1ヶ月も遅れての入校です。

そんなに遅れたのには、コロナウイルスの世界的感染拡大が大きく影響したことは言うまでもありません。

またミャンマー独自の事情として、昨年の2月に起こった軍部によるクーデターのことも考慮しないといけないですね。国民の命と安全を守るべき軍が、選挙で選ばれた政府の大統領や大臣を逮捕したり追放したりして、軍が政府を乗っ取ってしまったのです。そして反対する国民に対して武力でもって弾圧する。昨年のショッキングなニュース映像を思い出しますよね。

今はウクライナに世界の関心が集まっていますが、

ミャンマーでは今なお軍と反対勢力の内戦は続いているのです。

自分の国が大変な状況で、一年以上も不安とたたかいながら、日本留学への希望を捨てず、佐賀女子短期大学に学びに来てくれた12名の学生たち。

そんな学生たちを教職員が、ミャンマーの旗を振って出迎えました。みんな、うれしそうでした、笑顔でした。福祉とソーシャルケアの先生たちはじめ教職員の苦労も多かったですからね。

歓迎会には、学生たちがお世話になる福祉施設の方々、現場の第一線で働いている卒業生も来てくれました。みなさんも待ちに待っていたのです。

ミャンマーの民族衣装ロンジーに身を包んだ前山由香里先生の司会で始まり、同じく内田信子理事長もロンジー姿でご挨拶。マジですね、この大学。

僕も一言スピーチ。

「みなさんはもうすでにたくさんのことを乗り越えてここにいます。これからはこの場所を第2のふるさとだと思って勉強に励み、日本での生活を楽しんでください。一生の友人をつくってください」と。

ですから、学生のみなさん、学年とか、学科、コースとか、国違いも乗り越えて、ここだと思ったらためらわずに話しましょう。

ミャンマーだけでなく、この大学には佐賀県以外の日本の県からも、韓国、ネパール、インドネシアなど海外からも学生が来ている。

こんなラッキーなことはないのです。

ちなみにミャンマー語で「こんにちは」は、「ミンガラーパ」です。僕も最初に「ミンガラーパ!」と思い切って言った後に、「通じましたか?」と聞いたら、ニッコリしながら微笑んでくれました。

ところで僕は挨拶を終えて、大変なことを忘れていたことに気づいたのです。歓迎会について、前山さんと打ち合わせしていたときに、僕が「今回は12名一人ひとりに気持ちを伝えたいですね。全員のお名前を呼ぶことにしましょう」と提案して、それを僕の挨拶の最後にやることにしていたのですが、すっかり忘れてしまっていたのです。

そこで、すいません! でもせっかくだからと、前山さんに名前を呼んで全員を紹介してもらうことにしたのです。

前山さんが一人ずつ名前を呼び、呼ばれた学生は立ち上がって、一礼一言が始まりました。

ミャンマーの名前ですよ。そりゃ〜、タナカとかズズキみたいにはいかないですよ。僕じゃなくてよかったと思ってみていたら・・・・。ん?ん?ん?

前山さんが全員の名前を暗記していることに気づいたのです。歓迎会で名前を読み上げることを予定していなかったのに、です。

つまり、彼女はこの一年以上、何度もくりかえし学生たちの名前を読み、書き、そして呼んでいたのですね。

少し胸が熱くなりました。

本学は小さな大学だけど、7つのコースがあって、多様な学生がいて、学生を大事にする教職員がいて、海外にも地元の地域にも学びにいけて、そんな掛け合わせから生まれる選択肢が半端なく多いな。

みんな〜、チョーザーバー!

ミャンマー語でがんばって!です

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